「あのね、父ちゃんタヒんじゃった時、私寝てたじゃん」
「うん、疲れてたんだな。2か月ろくに寝てなかっただろう」
「父ちゃんが寝ろって言ったの。でもね、変な夢見たの」
妹の話す話は、こうでした。
妹が家の茶の間に居ると、よそ行き姿の父が大きなかばんを持って、 「おう、行くからよ~」と言って玄関に向かったそうです。
「どこに行くの?」と妹がおうと、「ちょっとよぉ」とにこっと笑ったそうです。
履きなれない革靴を履くのに手間取っていたので、妹は父がいつも履いていたサンダルをビニール袋に詰めて持たせたそうです。
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