デス・カマス
アメリカ西部のオークウッドランドのような植物群落がある地域では、球根が食用になることで知られるカマス(ユリ科の植物)が草原に明るい色の花をポツポツと咲かせる。イヌイットなどの先住民族は、計画的な焼畑を行って積極的に畑を耕し、でんぷんの供給源としてそのじゃがいもに似た作物を生産する。
しかしその一方で食用のカマスによく似た近縁種が存在する。その近隣種はToxicoscordion venenosum といい、その名前から現存する中でも最も毒性(toxic)のある植物の一つであることがすぐに分かる。デス・カマスはよく見れば、食用のカマスとほんの少し色が違う。そのほんの少しの区別が食するものの生死を分ける。ごくわずかな量でも摂取すれば、臓器不全や溶血作用によって急死することになるからだ。名前にデス(Death)がつくほどの破壊力を持つデス・カマスがどのようにして発見されたのかは察しがつくとおもう。その犠牲者に黙とうをささげよう。
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