あまり体は強くないけれど、
気は人一倍強い嫁さんの尻に敷かれてる俺がいる。
子供もいつか授かればいいな、
という感じで無理せず暢気に構えてる。
——後日談——-
嫁さんのお腹に新しい命が宿ってるってわかった。 
「子供は授かりものだから、無理しないでのんびり構えとこう」 
とか言ってたけど、正直諦め気味だった。
まだ豆粒みたいなもんなんだろうけど、俺と嫁さんの子供が嫁さんのお腹の中にいる。
そう思っただけで、何か訳の分からない熱いものが胸の奥からこみ上げてきて、泣いた。 
嫁さんも泣いてた。 
実家に電話したら、結婚の時あんだけ反対してたウチの親まで泣き出した。
「良かったなぁ、良かったなぁ。神様はちゃんとおるんやなぁ」 
って。
嫁さんの親御さんは 
「ありがとう、ありがとう」 
って泣いてた。皆で泣きまくり。
嫁さんは身体があんまり丈夫じゃないから、産まれるまで色々大変だろうけど、 
俺は死ぬ気で嫁さんと子供を守り抜く。 
誰よりも強いお父さんになってやる。
でも、今だけはカッコ悪く泣かせて欲しい。





 
	        	        		 
	        	        		 
	        	        		 
	        	        		 
	        	        		 
	        	        		 
	        	        		 
	        	        		