ずっとこのまま、何の希望もないまま籠っていては、本当に死人が出てしまう。
なぜかわかりませんが、そのような予感がありました。
こう書くと創作を疑われるかもしれませんが、
被災した直後から1か月ほど、身近に「死」を感じていました。
異常事態であり、すぐ近くにご遺体が点々としていたからでしょうか。
自身も天井の下に埋まりましたし。
津波もなく、地震が来ても崩れるものは全て崩れていたのに。
今思えば、それが生存本能だったのでしょう。
死の気配に異様に敏感になっていました。
だからでしょう。
僕「ごめん、俺、やっぱり人を呼んでくるよ」
ちー「やめて!一緒にいてよ!大丈夫って言ってたでしょ!?」
僕「その大丈夫を連れて来るんだよ」
確か、このような会話を彼女としたと思います。
必死にしがみついてくる彼女の頭を撫でて、ひたすらごめん、と謝りました。
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