彼女も、「ここで行かせたら死なせてしまうような気がする」と後日話してくれました。
やはり、みんな同じように死の気配を感じ取っていたようでした。
しかし、おばさんはきりっとこちらを見据え
おば「お願いできる?ごめんね、あまり(ばーちゃん達も、食料的にも)持ちそうにないから」
僕「移動するのにどれほどかかるか分かりません。避難所に着いたとしても、救助の手が出るまでにどれほど時間がかかるか分かりません。それでも、待ってくれますか?」
おば「任せて。この子(彼女)は納得していないけど、そうするしかないっていうのは分かってるから」
僕「はい。それではよろしくお願いします」
それからすぐに1階部分で持って行けそうなものを調達しました。
水の深い場所で浮くための空ペットボトル。
それを入れておく背負い袋(彼女が小学生の頃家庭の授業で作ったらしいです)。
それから偶然見つけた戸棚に入っていたおかき。
これは3欠片持って行き、あとは彼女たちに渡しました。
そして男性が乗っていた車の中から、発煙筒を一本。
またその近くにあった別の車に向かい、自分用に発煙筒を、と助手席から覗き込むと、
多分親子だったのでしょう。
運転席と後部座席にいらっしゃいました。
次のページに続きます…