自衛隊員が何かを察したのか、ばたばたと二階に上がっていきます。
そのあとをついていくと、男性に何やら声をかけていました。
体調が崩れ、返事をしない、と。
段々と体温が下がって、みんなでさすっていたようでした。
急いで医療員の方が脈を計りましたが、
弱いな、と応急処置に入るために部屋から出てほしい、と僕たちを隣の部屋に誘導しました。
僕「こんなことになってるって知っていれば、もう少し早く戻りたかった」
ちー「うん、でも、戻ってきてくれて嬉しかった」
告白したい、と言っていた自分はどこに行ったのか。
まるで人が変わった、と彼女は言っていました。
それでも、絶対戻ってくると信じてくれていました。
すぐに船で男性を避難所まで運び、僕らも別に来た船で後を追いました。
低体温で危ない状態だと、ちーちゃんの手を握りながら隊員の話を聞いていました。
その後、数日してなんとか体調は戻ったものの、一カ月後に亡くなった、と話を聞いた。
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