彼らの詳しい状況、描写は伏せます。
正気を失いそうになりながらも、すみません、お借りします、と手を合わせ、発煙筒を拝借しました。
程なくして準備は整い、
寒いから、とばーちゃんが箪笥から亡くなったじーちゃんの上着を渡し、
背中をばんっと叩き、ずっとさすってくれました。
僕「ありがとうございます」
ばー「とーちゃん(じーちゃん)が守ってくれる。無茶はすんじゃねぞ?」
ちー「がんばってね・・・」
目に涙を浮かべて、子供みたいにひくつきながらちーちゃんが手を握ってきました。
ここだ、と思い、僕は意を決して彼女をぎゅっと抱きしめ
僕「戻ってきて落ち着いたら君に好きって言いたいんだ。待っててくれる?」
と、今思い返すと背中が「うがあああっ!!!」と痒くなるようなセリフを吐きました。
それでも、何かの希望が欲しくて。
そして僅かな吊り橋効果を期待して。それを伝えました。
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