その刹那、空気を切り裂きながら上昇してきた手のひらが
男の股間を強烈にすくいあげる。
母親の手のひらに手ごたえがあったかどうかはわからない。
男の袋はそれほど軽く、しかし確実にダメージを受ける部位。
感触が伝わらぬほどの速度ですくいあげた腕は
さらなる上昇を続け、男のアゴの手前でようやく停止した。
その美しいまでのフォロースルーの長さが
いかに腕と手首に力を込め一切の妥協のない
乾坤一擲に値する一撃だったかを物語る。
母親は髪をなびかせ、静かに微笑んだ・・・・
もしこのシーンをグラップラーバキの作者
板垣氏が見ていたらどう描いただろうか?
私はきっとこの母親の背なには
鬼の筋肉を浮かび上がらせて描いたと予測する。
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