そんな事になってるとは知らず
俺は母ちゃんの車に乗った。
いつも俺は助手席に乗っていた。
しかしこの日ばかりは助手席に乗る気がしなかった。
というか乗れなかった。
あそこまで怒り狂われ、馬乗りになられて
張り倒された恐怖と、こんな夜中に迎えにこさせた事を
申し訳なく思い、後部座席でずっと外の景色を眺めていた。
見たこともない風景が徐々に見たことのある風景に
変わっていく・・・
坂倉とよく一緒に菓子を買いに行ったセブンイレブンを曲がり
車は道路をまたぐように横を向ける。
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