屋上に1人でたたずむ女性に、男が「待て!その前に抱かせてくれ」!その結果まさかの展開に…。

【PR】Akogare




女「疑問に思う部分じゃないでしょうそこは!」

女「すべての人間がきらいです」

女「わたしより幸せそうに生きてる人も」

女「わたしよりも不幸なのに生きてる人間も」

女「生きてる人間なんてきらい」

男「じゃあ僕のことはきらいじゃないってことですね」

女「……え?」

男「だって今言ったじゃないですか」

男「『生きてる人間なんてきらい』って」

女「つまらない冗談ですね。これっぽっちも笑えません」

男「冗談じゃなくても、笑えませんね」

女「今さら霊能力に開花されても困ります」

男「最近は嘘に敏感な世の中ですからね。きっとインチキ霊能力者って呼ばれますよ」

女「それで幽霊についての本を書いたら、ゴーストライターって言われるんですね」

男「ますます死にたくなりそうですね」

女「……それに、そういう嘘をつくならもっと事前に準備しておくべきですね」

男「準備?」

女「あなた、屋上で管理人さんと会ったとき、わざわざ隠れたじゃないですか」

男「そうですね」

女「見えないなら、わざわざ隠れる必要なんて……」

男「どうしましたか?」

女「……」

女「そう、隠れたんですよね。一回目管理人さんに会ったときは」

男「……」

女「でも、二回目会ったときは、あなたは隠れていなかった」

女「でも管理人さんは」

管理人『物騒な世の中ですから、夜道には気をつけてください』

女「男女ふたりでいるなら、そんなことは言わない……?」

男「あなたが気づいていなかっただけで、僕はこっそり隠れたかもしれませんよ」

女「……でも、あなたはマックでなにも食べなかった」

女「そして席とりもしなかった」

女「じゃあ、あの店内で感じた視線って……」

男「気づいちゃいましたか」

女「え? ちょ、ちょっと待ってください。
わたし、周りから見たらずっとひとりで話してたってこと?」

男「だから言ったじゃないですか。早く食べて店から出ましょうって」

女「あの流れでわかるわけないです!」

男「あらら、大丈夫ですか? 今まで一番すごい顔してますよ」

女「恥の多い生涯を送って来たって自覚はあるけど……うぅ……」

女「いえ、待ってください」

男「まだなにか言いたいことでも?」