アーティストや俳優が声優をやるのは無理がある!と発言したのは、自らも声優として活躍していたGACKT。その発言に対する意外な反応とは?

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一口に『声優』さんと言っても、どんな仕事があるの?

声優とは、映像作品や音声作品に、声で出演をする俳優のことで、voice actor・voice actressと言います。アニメやオリジナルビデオアニメ、ゲーム、洋画や海外ドラマの日本語吹き替え版などが代表的ですよね。

画面を見ながらセリフを吹き込む「アフレコ」が、日本では主流のようです。収録はスタジオに声優を集めて一度に行なっていましたが、最近は元々声優さんではない“歌手”や“俳優”を起用することが増えてきたため、個別に別撮りをすることが多くなってきたそうです。

1990年の中ごろから出てきた「アイドル声優」とは、本業の声優だけでなく、歌も唄いそのCDを発売したりライブを開催するなど、歌手活動もするし、声優専門誌のグラビアにも登場するし、といったアイドル的活動も行う声優さんのことらしいです。

声優、俳優、歌手、アイドルという境界線がなくなっているんでしょうか?ベテラン声優の中には、声優事務所の経営、養成所や専門学校の講師、喋り方教室の講師などといった副業をしている人も多いそうで、ベテラン格になると、副業の収入のほうが本業よりも多いという声優も珍しくないみたいですね。

そんな中での、GACKTさんの発言とは?

ネットニュース『アニメイトタイムズ』でGACKTさんが語った内容が注目を集めています。その内容とは、アーティストが声優をやるっていうことに、そもそも無理がある。役者が声優をやると、表情や動きのあるお芝居の延長で発声するから本職の声優たちと違って声があまり立たない、といったものでした。

GACKTさんは、芸能界を目指していた時から声優になれる道を探し努力してきたほど。2007年頃から映画の吹替え、アニメ、ゲームで念願の声優をされています。

現在放送中のアニメ「TRICKSTER」では怪人二十面相役を、アメリカ映画「キングコング: 髑髏島の巨神」では主役のジェームズ・コンラッドの吹替えを担当されています。

もし、客寄せのために、アーティストである自分に声優の仕事が来たのなら一作だけで終わっていたはず。これだけ声優の仕事が続けられるのは、これまでの積み重ねがあるから、とも話されているのです。

確かに、本職の声優ではないアイドルやタレントが話題作の声優に起用されるたびに、ブーイングが起こっていた“一昔前”であればGACKTさんの発言は“大絶賛”だった筈なのですが…。

実際GACKTさんの発言に対して、賛同する声があったことは確かです。例えば、『GACKTさんの声優リスペクトすごい』、『売れてる俳優・女優・歌手を売れてるだけで声優として使わないであげてほしい』などです。

GACKTさんの発言に対して、意外な意見も…。

『声優でも下手な奴っていない?特に最近の声優は…』とか『近頃俳優が声優やってガッカリするのと、声優が声優やってガッカリする比率が変わらない』とか『上手い俳優や芸人、アーティストもいるから、ひとくくりでは語れない』といった意見も多数あるのも事実です。私もそう思います。上手い人は、ヤッパリ上手いのです。

ただ、前述したように、今や“声優ビジネス”花盛り状態!そして、若手声優たちの実力の劣化も危惧されている。声優の大御所、野沢雅子さんと平野文さんの対談の中で、2人は若手声優の演技について触れています。

まず個性が無い!それは演技がしたくて声優になったのではなく、アニメに憧れて声優を目指したからだと指摘されています。「アニメを観て、アニメのマネをして声優になったら、コピーのコピーのコピーみたいな感じ…」と平野さんが語ったことで、ファンに衝撃を与え、目を覚まさせることに繋がったのでは?と言われています。

映画「君の名は。」では、主演を俳優の神木隆之介さん、上白石萌音さんが演じ、また、長澤まさみさんも重要な役をこなし、この3人の声優としての演技がアニオタからも評価されたのです。「この世界の片隅に」でも同様のことが起きました。

そうしたことから、今や声優至上主義から、「上手ければいい」「役に合っていればいい」に変化しつつあるようです。そんな中、GACKTさんの発言が今一つ盛り上がりに欠けることになったのかもしれませんが、GACKTさんほどの人なら、そのくらいのことは当然分かっている筈ですよね!

声優ファンの中には、声優なのだから本業に集中しなければ仕事がなくなる…というGACKTさんからの警告だと感じている人もいるようです。