あのテンションの低い編集と打ち合わせを重ね、賞に出し、
何とか佳作か入選を獲り、そして連載用ネームを切り、
担当編集を通して、今度は編集長にokをもらって…
…って、一体どれだけの時間がかかるっていうんだ?
それまでずっと俺はあの現場でアシスタントを続け、この生活なのか?
そして、帰りの電車、窓に映る自分の顔を見つめながらこう思った。
「俺…、才能ねーんだ」
自分の降りるべき駅に着いたが、
そのまま終点まで行ったのを覚えている。
そして何でもいいから気分転換に遊ぼうと思ったが、
全く俺には自分を持ち上げられるだけの発想が光らなかった。
金もなかった。
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