「もともと目立つことは嫌いで」前田が語る心境
ウエンツが聞く
「期待されてるからセンターに居たんでしょ」
前田は少しだるそうな顔で
「それに対しても反抗していたし、センターなんか立ちたくないって言ってました。」
前田は悪びれることもなく当時を告白した。鈴木が前田の返答に不満なのか
「真ん中に立ちたいってメンバーがどんだけいたって話でしょう。」
と突っ込むと、
「確かに劇場公演最終日なんかに秋元さんが言うんです。本音を言えって、それで他の子は“センター立ちたい”私は“やりたくない”本音です。」
MCのウエンツが「あっちゃんには、まだまだとがっていてほしい」と前田に言うと、前田はうんざり顔で「秋元さんにも同じこと言われました。」と杯を上げた。
前田はアイドルであったAKB時代ソロで歌うことを嫌がり、目立つことを好まなかった。みんなでアイドル、ひとりの重圧は感じたくなかったのだ。中学生の時代、そのころから自立した自分があるわけがない。
アイドルではいたかったが、みんなでアイドルが楽しい
「私のことは嫌いになっても、AKBは嫌いにならないでください。」
この時の言葉がすべてを語っている、AKBを好いてくれれば、自分もその中にいる。
近年、充実した役者生活を送り、演じる役柄も幅が出てきた。目立つことを恐れては役者としてはやっていけない。
そのことがわかってくると、AKBのセンター時代を今の感覚で過ごすことができたなら、もっと違う生き方になったと後悔が出てきた。
しかし、そうした後悔の中を生きていくこともまた、今の役者の幅を広げることに繋がっているのではないだろうか。