彼女にとって「コナン」とは?
(インタビュアー)
今年の劇場版は21作目になります。プロデューサーの皆さんは「原点回帰」と語っていましたが、
高山さんとしては改めて思う「何か」がありましたか?
(高山)
「再スタート」という気持ちは互いに確認せずとも、キャスト・スタッフの共通認識としてありました。
5と10の倍数の数字は、節目として毎回意識しています。劇場版も20本を超え、本当にすごいなと
思っています。意識しすぎると良くないので、あくまで区切りだと考えていますが、本当にありがたいことです。
昨年、声優でデビュー30周年を迎えました。そのうちの20年以上を「名探偵コナン」と共に過ごしてきました。
どう言ったところで「高山みなみの3分の2は江戸川コナンでできてます」ってことになります。
私にとって切っても切れない体の一部のようなものです。
20年以上もコナンを演じ続ける高山さん、コナン役に決まった当時のことに触れ、作者の青山先生
とのエピソードを語りました。
「最初はオーディションではなく、軽い口約束だった」
(インタビュアー)
最初にコナン役に決まったときのことを覚えていますか?
(高山)
実は、オーディションとかではなく、作者の青山先生との口約束だったんです。「剣勇伝説YAIBA」
の打ち上げのときでした。コナンの連載は「週刊少年サンデー」で始まっていて、私も読んでいました。
先生に「探偵ものいいですね、おもしろい」と話すと「コナンは刃のモノローグのイメージで描いているんだよ」
っておっしゃって。「アニメ化したら、やりたいなぁ!」「やってくれる?」「もちろん、待ってます」
って感じで、本当に自分のところに来るかって不安はありましたが、何年か後に本当に自分がやることになりました。
(インタビュアー)
声優という仕事のよさはなんだと思いますか?
(高山)
定年もないですし、自分で引き際を決められるところがいいですね。ずっと上を目指し続けられる
ということです。いろんな世代の方と仕事をすることができますので緊張したり、勉強させられたり、
まだまだって、いつでも初心に戻れます。
(インタビュアー)
ここまで長く続けてこられた秘訣があれば教えてください。
(高山)
「楽しいから!」役を演じるのももちろんですが、ナレーションもおもしろい。1本1本、日々
戦わなくていけない毎日が楽しいと感じます。辞めたいと思ったことも一度もありません、長く仕事
ができることは本当に幸運だと思います。
終始にこやかにインタビューに応えてくれた高山さん、これからも「コナン」として私たちを楽しませてくれることでしょう。