なんか歌ってよ!と男の子からリクエストされたガガ
児童養護施設で男の子から「なにか歌って」とリクエストされたガガは、自身の代表曲『Born This Way(ボーン・ディス・ウェイ)』を歌い始めました。
もちろん、伴奏もマイクもありません。男の子のリクエストに手拍子をまじえながら美しい声で歌い上げます。その音色はホールに響き、アカペラでこの歌唱力には本当に驚かされます。
子ども達への心遣いをさりげなくするガガ
歌唱力以外にも、ガガが心遣いをした2つのことにお気づきの方いらっしゃいましたか?
まず1つ目は、中腰でしゃがんだまま歌った姿勢。
人前で歌うときしゃがんで歌うでしょうか。しかも、アカペラはお腹から声を出すのでしゃがんだ姿勢はアカペラを歌う姿勢として好ましくありません。
それでも、しゃがんだ状態で歌い始めたのは、きっと子どもの目線に合わせて歌うことで何かを伝えたかったからではないでしょうか。
力強く歌うガガ。しかし、男の子の横に並んでまるで語りかけるような雰囲気を感じるのは、子どもの目をみつめて歌っているからですね。
2つ目はガガが「Born This Way(ボーン・ディス・ウエイ)」を選んだ理由にあります。
この曲にはタイトルにもあるように運命(宿命)というテーマがあります。歌詞を見ていただければ納得していただけると思います。
「There’s nothin’ wrong with lovin’ who you are」
(ありのままの自分を愛さなくちゃいけない)「So hold your head up, girl and you’ll go far Listen to me when I say」
(だから顔をあげてごらん?いつか自立した時に、私が言ったこの言葉を思い出してね)「I’m on the right track, baby I was born this way」
(私は“正しい道”を歩いてるのよ、ベイビー。なぜなら、この宿命に生まれてきたのだから)
数々の名曲の中でもこの曲を選んだのは、保護者と離れ離れになってしまった子ども達にこそ伝えたいメッセージが溢れた曲なのです。
とても勇気づけられる歌詞です。
歌という目には見えないエネルギーをきっと子ども達は感じてくれたと思います。
また、子どもたちだけではなく大人である私たちの心も豊かにしてくれる、そんなガガの人生観に心を打たれました。