「(ソロになった自分の)名刺代わりじゃないですけど、今の自分を知ってもらえる曲にはなったんじゃないかと思っています。
『「今の自分」』とはどういうことでしょうか?』
簡単に言うと、「すげえ伸び伸びと自分らしく」ですね。今の自分の立ち位置は、自分の音楽性や人間関係を包み隠さずストレートに表現できることだと感じています。
『伸び伸びというのはどういう意味でしょうか、具体的にお願いします』
今回の楽曲制作は全部僕の力がプロデュースの作業に入っていて、ジャケットとかもですけど、ノータッチの部分がないんです。自分で作り上げている実感があるからこそ、その分手が抜けない。1つ1つの細かい部分でも妥協なしの真剣勝負だと思って作業しています。
『メジャーデビューまでの道のりは?』
インディーズとしてデビューして、その時に音楽スタッフと次はどんなものを作っていこうかと打ち合わせしながら話している中で、この曲ができたんです。それで是非この曲を使おうと思っていたら、メジャーデビューしないかという話がきたんです。
『今、ソロでメジャーデビューするにあたっての心境はどうですか?』
正直自分自身に変化はないので、自分の気持ちのまま自分のやることをやるだけなので、支えてくれているスタッフの方々はとても心強いと思っています。
『ジャニーズを離れてから今まで何をしていた?』
KAT-TUNを辞めるまでは、「KAT-TUN田口」としての仕事だけに専念していました。実際ジャニーズを辞めた後も(仕事について)特になにも形はありませんでした。
でも音楽をやりたい!音楽で歌って踊りたいというところは小さい頃から変わらないし、そこに対しては夢がありました。
今回形を変えてられたらなと思っていて、仲間だったり後押しをして頂いて。活動を開始できたっていうのが流れになって、実際インディーズでシングルを出して、ファンクラブイベントもやって、ファンの方々の熱い応援が凄くダイレクトに伝わってきて、本当に感謝の気持ちでいっぱいでした。自分を応援してくれる人がこんなに沢山いるならその分精一杯応えないと、と感じました。その期間はとても濃い時間を過ごした気がします。
『「濃い」とは例えばものでしょうか?』
そもそも、楽曲制作やウェブページ作りも自分でやらなければいけません。今でもウェブの方は定期的に変更したり、イメージの発案は自分なので作り上げることの大変さがここまでとは、と実際にやってみて改めて知りました。いろんな目線で自分を見られるように、今まで経験したことないこともやっています。その分やりがいを感じますし、ストレートに表現でいる場が、今はインターネットやSNSもある時代で。自分の表現を包み隠さずにダイレクトに皆さんに届いたらいいなと思いながら、そういう試みをどんどんやっていきたいと思い、ウェブだけでなく、会報誌であったり、そういうところまで自分が関わっていますから。なにを求められているのか考えたりと、いろんな角度で見られるようになった気がします。
『今までは準備期間だったということですか?』
正直そうですね。この期間、曲作りは常に考えています。いわゆる仕事という形ではなく、生活が仕事なっているみたいな。仕事のスケジュールがない時も曲について考え込んだり、生活の全てが仕事になっています。
『生活に変化はありましたか?』
アクティブにはなっているかもしれませんがそこまで変化はなですね。大阪に曲作りに行ったりとか、支えてくれるDJやラッパー、シンガーがいますので。そういう人達と曲作りをやっています。
『今だからこそできて、以前はできなかったことはありますか?』
できることの幅が広がったといいう感じで、できなかったことはないです。振り付けも自分でダンサーと考えながらやったり、1つ1つが手作りです。それは1つの作品として残るものだから、妥協せずに自分の納得いくまでやっていますね。
『KAT-TUNにいながらソロ活動という選択肢はなかったのですか?』
言葉で言うと難しいですね。皆それぞれやりたいことがあるし、単純にソロでやりたいから意味で離れたって訳ではありません。納得してないファンの方々もいたと思います。そういうのも今後の活動で返していければと思っています。
『事務所にとどまりながらソロで活動という選択肢はなかったんですか?』
その時はそんな選択肢がそんなに広くなかったんじゃないかなと思います。選べる立場というか、何て言ったらいいのかな…。自分が選べない立場でもないし、もちろんメンバーとも話したり…。結果として、こうなったというのが事実としてあるだけですね。ソロでやろうと思ったのは事務所を辞めてからでした。あそこで育ったタレントの1人で、グループの一員でしたから。
長くKAT-TUNとして人気を集めていたのにソロ活動へ専念した田口さん。
ソロで活動したいというきっかけが何かあったのでしょうか?
いったい田口さんの頭の中ではどんな考えがあったのでしょう……
ソロ目的でジャニーズを離れた訳ではない?…そして今後の目標は
『ソロ活動がしたくて辞めた訳ではないのですか?』
はい。そこは伝えきれてない部分だと思ってますし、説明するのもどこか違うと思ってます。人として、男として。人生の岐路だったんですかね。
タイミングも30代に入ったのが大きかったです。転職とか30歳で進路を変える人が多くて、男として生きている中で転機がそのタイミングだったって友人もいます。
20歳でデビューして10年間、KAT-TUNという大きいグループでの活動があって、自分としても1つの区切りでもあったのかなとも思っています。
自分の生き方と、会社に属する人間としての葛藤があったのは確かです。誰しも選択する時があるのかもしれません。それで自分はこことは別の方向に行く決意をしたというのが、辞めることにつながったのかなと思います。
正直、不安だらけでしたよ。生活ももちろん変わりましたし。その中でも自分にとって“音楽”というものがとても大きくて、子供の頃からやってきた文化であり、得意なもの、ダンスだったりもあった訳だから。そういうのを求めてくれる人のためにまた頑張りたいなと思ったんです。
何かちゃんとした自分の力で“表現者”として生きていけたらいいなと思って再スタートしました。だから今の自分の全部を見て、何か感じ受け取ってくれればと思います。
『いつ頃から具体的なソロ活動を考えたのですか?』
辞めて1か月くらいまでは何も考えてませんでした。でも自分の周りにも音楽をしてる人は山ほどいるし、そういう人達の活動を見ていて心揺さぶられたというか。
自分はやっぱりそっち側の人間で、ステージに立ち続けたいんだと再確認できたといいますか。活動のフィールドは違うけど、伝えたいものは皆持ってます。もちろん自分にもそれがありました。かっこいいとか、声援を浴びる中で生きてきて、歌や踊り、体系維持。その中で生きるために努力もしました。そういう感覚は体に染み込んでいて、ただ今の自分がどこまで勝負できるのか、アーティストとしての生き方をどれだけできるのかを純粋に知りたくなったんです。
『KAT-TUNでは、田中聖さん、赤西仁さんが田口さんと同じく事務所を離れ、ソロ活動をしていますね』
影響は全くありませんでした。もちろん知っていましたし、活動しているのも分かっていましたが、彼らの影響ではなく、それぞれ頑張っていく。というのが互いの生き方ですから。
『6人だったメンバーも3人になり活動も休止中ですが』
皆個々で活動していると思いますし、休止を決めたことは3人が選んだことだと思っています。もちろん僕も実際ノータッチでした。僕は正直、自分のことでいっぱいで、それは皆得意とする場所があって、そういうのが合わさってグループになっていたんだと思います。お互いそこは伸ばしていければと思います。
いつか何年後かに互いに納得のいく形で再開できたらいいなとは思っています。
『3人との連絡は?』
取ってません。今、自分にとって新鮮なことが沢山あって、その分毎日の1日1日がとても大きくて、それを考えることでもういっぱいいっぱいです。新しい場での仕事や経験したことのない仕事もあり、とにかく新鮮です。
『先日はファッションショーのステージにも立ちましたね』
仕事を振ってもらうことがタレント、アーティストとしての価値だと思うので、面白そうだなと思ったので。表現方法はいろいろあるので仕事として自分を呼んでくれるのをやっていくというか、俳優もやってみたいですね。
『いろいろある、とはどういうことでしょうか?』
海外に向けてとか。世の中にどんな仕事があるのか。まだ分かってないですが、歌手をベースに、例えば俳優でいっちゃうかとか、何で行くのかは分からないです。自分にとって歌手の仕事はかなりの部分を占めていて…。声優もやってみたい、経験したいと思っています。
『将来の夢や目標はありますか?』
近いことで言うとライブとかですかね。とにかく今できることをやっての積み重ねだと思うんですよ。全国のいろいろな方に曲を聴いてもらって、女性層はもちろんですが、男性層からも「かっこいいな」と思われる、1人の人間としてそんな生き方ができたらと思っています。
『私生活ですが、ご結婚は考えていますか?』
まだあれですけど、そこはゆくゆくですね。いつになるかは分からないですが、そこは男としても普通に経験したいです。
『交際は順調ですか?』
はい、そうですね。
『顔が以前よりも引き締まって見えますが…』
よく痩せた?って聞かれることが多いですが、体重は変わっていません。髪を切って少しシュッとした雰囲気があるんですかね。
メジャーデビューを通じていろいろな道が開けたように思えますね。俳優や声優、海外も視野に入れつつある、新たな田口淳之介さんに関する続報が楽しみですね!