「正直しんどい時もある」→長年俳優として活躍してきた堤真一が語る役者の仕事とは

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基本的に演じたい役というのはあまりない

京都の撮影では美しい風景や寺院にとても癒されたという堤。続いて今回の作品についてのエピソードを語ってくれた。

「オフの日に監督と貴船の川床で鮎を食べたんですけど、軽く飲んで早めの夕食をとったあとリラックスしたのか

その場で監督がスヤスヤと寝てしまって(笑)。京都での撮影は本当にロケーションが素晴らしくて

劇中に出てくる本能寺ひとつにしてもいくつものお寺の廊下などを使わせて頂いて撮影しているんです。

そういった日本の優れた歴史的木造建築の中で撮影ができるというのはすごく幸せなことだなと改めて実感しました。

ちょうど祇園祭りの時期だったので賑わっていましたし。そういえば冬の京都でも撮影したことがありますが

寒くてハードなロケが続いても美しい庭園を見ると落ち着くし頭がスッキリして良いリフレッシュになるんです。

小さいお寺なら観光客も少ないので、そういう場所で庭園を見つけると2時間ぐらいボーッとしたり。

夏場は死ぬほど暑いからボーッとできませんけどね(笑)」

堤は、20代の頃に出演した五社英雄監督の遺作『女殺油地獄』という映画でも京都での撮影を経験し、しばらく滞在した経験があったという。
当時、宿泊費のみで交通費が支給されない仕事だったため、お金がなかった堤は、ホテルから現場までのタクシー代の工面に困ったという。ホテルを引き払い、ウィークリーマンションを借りて一人簡単なパスタなどで孤独に自炊をしながら撮影に挑んでいたという苦い思い出を語ってくれた。
コミカルな役からシリアスな役まで幅広く演じている堤だが、今後やってみたい役というのはあまりないと言う。ではどんな風にモチベーションを保っているのだろうか。

「役者という仕事は作品に入るたびに環境が変わるので、毎回恐ろしい緊張感があるんです。初めてお会いする役者や監督

スタッフが大勢いる中でいきなり家族や恋人役を演じるという変わった世界なので。

モチベーションを保つというよりは平常心を保つ方が難しいです。

そういった緊張感の中でやっていれば自然とモチベーションはあがります。

ただ、緊張感が続くとしんどい時もあるので、そんな時は先ほど言ったようにお寺や神社に行くようにしています。

余計なものを削ぎ落としてくれるのでリフレッシュできるんですよね」

最後に、仕事をしていく上で大切なのは、「与えられた仕事を自分なりにどう頑張るか。どんな仕事でも自分なりに努力をしていくことが大切だ」と語りインタビューを締めくくった。