試合中、意識不明に陥ったフェルナンド・トーレス選手→そんな彼の命を救ったのは、2人の選手の冷静な判断でした。。。※動画あり

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試合中に意識が…!そのとき何が起きたのか

赤のユニフォーム、アトレティコ所属のトーレス選手がこの試合に出場の機会を得たのは後半20分でした。試合終盤85分頃に起きたとされる、彼を襲ったアクシデントの映像がこちら。

出典:youtube

青のユニフォームを纏う相手チーム、デポルティーボのアレックス・ベルガンティニョス選手とトーレス選手はボールの動きに合わせ、ヘディングで対応をしようと行動しました。しかし、双方は位置関係を確認することなくボールだけを凝視。結果、ベルガンティニョス選手は走る勢いのまま、後ろ向きの状態だったトーレス選手へ渾身のタックル。踏ん張る動作もできず跳ね飛ばされるように地面へと倒れ込んだ衝撃で頭部を強打したトーレス選手は意識不明に陥ってしまいました。

2人の素晴らしい判断力

突然の出来事に周囲にいた選手達の顔は強張り、一時パニックに。そんな中、倒れ込むトーレス選手へ駆け寄ったのは同じチームの仲間「キャプテン・ヴルサリコ選手」と「ガビ選手」。意識が無いことを確認した2人はすぐさま彼の体勢を変えさせると、口の中へ手を突っ込み彼の“舌”を掴み上げました。騒然とする会場の中、冷静に舌による窒息を警戒し『気道確保』をした2人の選手を医師はこのように語っています。

トーレス選手は数分間意識不明でした。息はしていましたが、彼は全く反応しませんでした。トーレス選手が意識を取り戻すのを助けるために、ガビ選手とヴルサリコ選手が行ったことは完璧です。

気道確保は最重要とされている!?

この『気道確保』はどれほど重要なのか。従来では人が心肺停止になった場合に「心臓マッサージと人工呼吸」の組み合わせが基本とされていました。

しかしAED(自動体外式除細動器)もだいぶ普及した最近になって、その基本とされていた組み合わせの“人工呼吸”が実は不要なものだったという話をご存知でしょうか?心音や呼吸・意識の確認後に必要とされている内容は、

・意識不明の場合は“救急車を手配し、できるだけ動かさず気道確保を”

・心肺停止の場合は“救急車を手配し、気道確保をしつつAEDを使用する”

このようになっています。状況によっては安全な場所への移動等が必要になりますが、気道確保を覚えておくことで救える命があると言っても過言ではありません。AEDに関しては、きちんと音声で動きを指示してくれるので対応が分からずパニックになった時はまず電源を入れ使用してみるのも手です。緊急事態に居合わせた時、ヴルサリコ選手やガビ選手のように冷静な対応をしたいものです。