男「はい、ばっちり」
女「やっぱりあなた、ムカつきますね」
女「……なんか納得しました」
男「納得してくれるんですか?」
女「普通にコミュニケーションできる人なら、あんな止めかたはしないでしょうから」
男「たしかに。本当はもっとまともなことを言うつもりだったんですよ」
男「けど、今日になって僕の声はあなたに届きました」
男「不謹慎ですけど、嬉しすぎて舞いあがっちゃったんですよ」
男「『僕の声が届いた!』って、はしゃぎそうになりました」
女「のっけから言いたい放題でしたもんね」
男「はい、あんなに自分が口達者だとは夢にも思いませんでした」
女「ありがちな説教をされてたら、わたしはあそこから飛んでました」
男「じゃあ僕の説得は正解だったわけですね」
女「どこが説得だったんですか」
女「自殺することじたいは、止めなかったじゃないですか」
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