男「ちがいます。僕の住んでた階は、三階でしたので死ねない可能性があったんです」
男「だから確実に死ぬために、首吊りをしたんですよ」
女「首吊り……」
男「飛び降りるより、首吊りのほうが確実なんですよ」
男「ベランダから飛び降りるようにすれば、間違いなく死ねます」
女「どうして自殺なんてしたんですか?」
男「あなたと似たような理由だと思いますよ」
男「でもまあ、簡単に言うとここじゃないどこかへ行きたかったんでしょうね」
女「天国とかですか?」
男「あるいは地獄だったかもしれません」
男「でも首を吊って、次に目が覚めたときは絶望しましたよ」
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