事故で親を亡くした施設にいた姪!イジメを受けていたので25歳ニート引き取り、一緒に暮らしていたらまさかの展開に…。

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そこからは本当にどたばたで、書類がどうじゃの役所がこうじゃのと、ややこしい話のオンパレードだった。

そして入学式には間に合わなかったが、
4月中旬から新生活が始まった。

まあ、最初の内は本当にぎこちない生活だったと思う。

お互いにへんな遠慮というか、
距離感がつかめないというか、
それでもメイが笑って学校の話をしたり、
社長娘と遊びに行ったりしたことを
楽しそうに話すのを見て、
本当にこうしてよかったと思った。

 

同居を始めてしばらくしたある夜、メイが寝ている部屋で悲鳴が聞こえた。

部屋に行くと震えながら泣いている。

落ち着くのを待って話を聞くと、あの事故のことを夢で見たらしい。

事故の瞬間のことは、
ショックや気を失っていたことで憶えていないが、
唯一憶えていることが、
救出直後の母親と話したことだった。

血まみれの母親がメイを呼び、

「よかった、よかった、あんたが無事で、よかった、お父さんは?」

メイはよく判らないまま答えた。

 

「お父さん元気だよ、大丈夫だよ、お母さん、お母さん!」

ただ、もうそれに母親は答えることはできなかった。

 

そのまま意識を失い、
そういう会話をしたことだけしか、
メイも憶えていないそうだ。

 

その場面を夢に見た。

しかも、これまでも月に2~3回は見て、どうしようもなく怖いらしい。

俺の腕にしがみついて、泣きながらその話をしてくれた。
話を聞きながら、何もしてやれないことが、どうしようもなく辛かった。

その日はメイが落ち着いた後、
ぐっすり眠るまで隣で居てやることしかできなかった。

どう考えたってトラウマになるよな。

その後も、たまに同じようなことがあり、
俺がメイの部屋で傍に居てやったり、
逆にメイが俺の寝ている横に来て、丸くなってることもあった。

少なくとも、そうすることで安心できてたのなら良かったと思う。

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