勢いでメイを引き取る決心をした。
はいいが、状況は全くよくない。
最重要の金銭面は先に言った通りなんとかなるが、まずは住むところ。
6畳1間のボロアパート住まいで、2人で暮らせるようなトコではない。
そしてメイはあとひと月で中学生になる。
できればそれまでに新生活を始めさせてやりたいが時間がない。
もうバタバタだった・・・
そんな時に社長という名の救いの神はいた。
再就職や身元保証人になってもらったりと、何かと世話になっているK社長だ。
社長の知り合いの不動産屋に探させたらしい。
2DKの文化住宅、しかも社長宅のすぐ近く。
「何かあったら俺(社長)の嫁さんにメイのことを頼め。 お前だけでできることなんかたいしてないからな」
有難くて最敬礼した。
K社長は当時48歳、無駄に男気あふれるいかにも現場の親方。
奥さんと22歳と18歳の娘さんがいた。
社長は俺の事情を以前から知っていたが、奥さんたちにはこの時初めて説明した。
みんな泣いてくれた。
その後、
「なんでもっと早く言わなかったの!」
って奥さんに怒られた。
俺はもうほんとに社長家族には感謝しかなかった。
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