その時に見たんだ、妻が俺を一瞬、疎ましそうに見たのを。
あれは絶対に間違いじゃない。
「ああ、顧客回りのついでに寄ったんだ」
と嘘をついてすぐに退散した。
夕方まで漫画喫茶などで時間を潰して、
母親に電話した。
俺「いつの間に仲良くなってたの? 妻の事、暗くて話しにくいって言ってたじゃない?」
母「最初そう思ったけど、とってもいい子よ。やっぱり女の子は華やかでいいわね~」
俺「(イラッ)まあ、たまに行く分ならいいけど、家事もあるし……」
母「何言ってるの、最近毎日来てくれてるわよ。最初は嫌だったけど、今は大歓迎よ~」
母親曰く、俺が頼んだ
届け物の時に仲良くなったらしい。
おどおどする妻に困ったけど、
母がご飯を作ってあげたら、
「美味しい美味しい」
と半泣きになったそうだ。
妻は母に、、、
・自分は昔から実母に虐待されていた事
・ご飯も弟の残りみたいなものしかくれなかった事
・一生懸命働いたバイト代もほとんど取られた事
・高校も辞めさせられそうになった事
・一度も自分に笑いかけてくれなかった事
などを泣きながら話したそうだ。
母はこの泣き落としに
見事に引っ掛かって、
「本当の母親と思って甘えていいわよ」
と言ったらしい。
それを妻は真に受けて、
週1が週3になり、
ほぼ毎日通うような状況になったらしい。
母は
「夏には一緒に旅行しようって言ってるの~」
とか最後に言っていた。
俺は黙って電話を切った。
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