その後はなんかすっきりしたのか修理品の話をし始めて、
立ち話も何だったのでお茶を出して、カウンター前の小さい椅子に座ってもらって
ずーっと「あの時計相当昔のものなのにまたちゃんと時を刻んで、カチカチ鳴って、ボーンって音鳴って・・・昔の人すげえっすよね!!直しちゃう人もすごい!」とかハツラツとしゃべっていた。
今までもお客さんに「ありがとう」、「うれしいよ」って言ってもらえるそのたびに、仕事に誇りを持てた。
その人にとっての大事なものをまた大切に使ってもらえるように私はまたがんばるぞって。
でも同年代に褒められるなんて無かったから、なんか単純に嬉しくて、じいちゃんも修理部屋から呼んできて、11時に来るお客さんがいらっしゃるまで骨董とか古物の話を3人でしてたんだ。
その時はすごくすごく嬉しかったのを覚えている。
そんでその後も、その男性は店に「修理品を持ってこない」客として
ちょくちょく通ってくれて話したりして、
今ではじいちゃんの技術を継ぎたいといって店で修行中です。