学生時代に気になっていた「貧乏な後輩」。しかし時間が経ったことで、それが恋だとわかり…。

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ある日、うちの店に後輩といつもの女の子が買い物に来た。
俺の知っている限り、後輩がうちの店に来たのははじめてだった。
後輩は恥ずかしそうにいつもの買い物をした。そのときにボソッと
「いつも気を使っていただいてすみません。私のうちは貧乏なもので…」と後輩が言ったとき、
俺は涙が出てきた。 お袋も泣いていた。後輩も泣いていた。 俺は手当たり次第、店のパンを袋に詰め、隣のおじさんの店の豆腐もふんだくってきて
後輩に渡した。しかし、後輩は受け取らなかった。
「生活はできているんです。贅沢はできないけど大丈夫です!」と明るく笑顔を見せて言った。
俺は恥ずかしくなった。自分が情けなく感じていた。
すると親父が出てきて「1度袋に入れたパンなんか売り物になるか、
その子によくお願いして持って帰ってもらえ!」と一言言ってまた引っ込んでいった。
頑固親父らしい言葉だった。
お袋は「重くて大変だから持って行ってあげなさい」と俺に気を使ってくれたようだった。