よく見ると、妙な女が俺のロードをジッと見ている。
「倒れたりするとシャレにならんから、手を触れてくれるなよ…」
との願いも届かず、俺のロードを手にかけたと思いきや、
手で押しながら、ロードと共にその場を去り始めた。
思わず、口から「フヒッ」と変な笑い声を発し、
「触るどころか、持っていくんか!?」と、焦った俺は、
膀胱内に残った水分を思いっきりジェット噴射し、
すぐにその女(以下キチ)を追った。
俺「おいあんた!」
キチ「なに?」
俺「その自転車、あんたの?」
キチ「そうよ?」
俺「いやいや、その自転車俺のなんだけど」
キチ「何言ってんの?証拠でもあんの?」
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