高田純次も称賛した、ラジオDJ・秀島文香「5つのいい空気の作り方テクニック」とは??→人見知りは必見です!!

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会話する上で必要なのは“いい空気”を作ること

会話をする上で「大切なことはこれだ!」と一言で表すとしたら、相手と自分の両者にとって“いい空気”をつくるかです。いい空気といってもどんな空気なのでしょう。それは、初対面の相手にも受け入れてもらえる空気、心の距離を縮める空気、緊張する空気を落ち着かせるための空気。
このポイントを押さえればおのずとお互いの心の壁は柔和され会話ははずみます。と語る秀島さん。

“いい空気”と一言で言っても元来持っている性格や、日々の積み重ねによって培われる側面も多いと思います。
でも、ちょっとした心がけで“いい空気”を生み出せるといいます。秀島さんが「是非試してほしい」と語る5つのテクニックをご紹介したいと思います。

5つのテクニックを紹介

ラジオDJとして秀島さんが大切にしているのが笑顔とアイコンタクトです。姿の見えないラジオだからこそ、お互いの空気は確実に声に出ます。
ぜひ人と話すとき、笑顔と目を合わせることを意識してみてください。笑顔は、あなたの敵ではないんだよ…と相手を安心させる力があります。また、柔らかくあたたかな気持ちで目を合わせるのは「よろしく」の意思表示。初対面の緊張がゆるみ話しやすい空気になるはずです。

次に、いいところを見つけ、口に出すことです。
ちょっとしたことでいいんです。例えば相手の服装、髪型、メイクなど「それ、いいですね」と声に出してみてください。声に出すことで「私はあなたに関心がありますよ」というサインになります。途端に話しやすい空気になります。
初対面では使えませんが、タモリさんがよく言う「髪切った?」はとてもよい例です。そこで「切っていませんよ」という返事でも「いつもと印象が違ったので」と会話を広げていくこともできます。相手も嫌な気分はしませんよね。

会話の頭で“でも”はNGです。
「この人と話すと気持ちいいな」と思う人にはある共通点があります。それは、こちらの問いかけに対して「はい」から始まる人。
例えば私が「読書家なんですね」という質問をするとします。「はい。なかなか読む時間がないんですけどね」というのと「でも、なかなか読む時間がないんですけどね」。
どちらが印象がよいでしょうか。「でも」はネガティブな印象を受けますが「はい」で返すと自分の問いかけが受け入れられた印象になり、より会話が弾みやすくなるんです。

失敗してもいいんだと開き直る気持ちを持つこと。
初対面の人との会話はとても緊張します。その緊張を無理に抑え込もうとすると、余計に焦ってしまい緊張が緊張を呼んでしどろもどろになってしまいます。私にも何度か経験があります、と秀島さん。
人はなぜ緊張するかというとその根底には“失敗したくない”という心理があります。それと同時にその目標に到達できるか不安になるからです。それならば、“失敗してもいいんだ”と開き直ってしまうのも一つの手です。
自分が“失敗した”と思っていても案外相手は気にしていないもの。“ああ、この人も人間なんだな”と笑ってくれます。

会話をしていてギクシャクしてしまった経験のある方もいらっしゃると思います。ギクシャクしてしまった時の対処法は、相手のテンポを尊重することです。
会話が弾まないからといって、焦って次から次へと質問攻めにしてしまうと余計にギクシャクしてしまう…という悪循環に陥った方もいらっしゃると思います。
これはなぜかというと話すテンポがかみ合わないから起こることなのです。そんな時は相手のテンポに合わせてみてください。

以前、秀島さんがシンガーソングライターの斉藤和義さんと話した時、斉藤さんはポツンポツンと独自のテンポを持っていた方だったとか。
最初、秀島さんが会話をリードしなければと思い、斎藤さんの3倍くらいのテンポで話してしまいギクシャクしてしまいました。

そこで、「自分の役割は斉藤さんが話しやすい場を整えること」と初心に戻り斎藤さんの言葉を遮ることなくゆっくりと待ちました。結果は大成功!
斉藤さんも楽しそうに話してくださり会話はとても盛り上がりました。相手の言葉を待つのは気まずいかもしれませんが、相手の心地よいテンポを感じとりそのテンポに合わせることも大切な会話術です。

さすが大物芸能人“いい空気”の作り方を知っている

日々多くのゲストを番組に迎え盛り上げる秀島さんもコミュニケーションが苦手だったころのことも話してくれました。

「子供の頃からあがり症で、人と会うのが不安でしょうがなかった。DJになった後も、噛むし、とちるし、手は震えるしでもう大変。この仕事は向いてないんじゃないかと大いに悩みました。今だって、人と会うときはドキドキしますよ」

しかし、このままではいい仕事もできませんし、なにしろ仕事が苦になってしまう。試行錯誤を繰り返し、日々の失敗や、共演者から学んだ教訓をその都度メモしたり苦手意識を克服していったといいます。

特に影響を受けたのが共演した大物芸能人の立ち居振る舞いだと振り返ります。

「和田アキ子さん、槇原敬之さん、松任谷由実さん…皆さんとてもいい空気をお持ちでした。一緒にお仕事をしながらその源泉が何かを考えてみると、それは“気遣い”なのだと気づきました。周囲の人々が気持ちよく話せるように、楽しく仕事できるように、大物と呼ばれる芸能人の方々はみんな心から気を配っていたのです。」

この気遣いという点で特に印象に残っているのは、元祖テキトー男高田純次さんだとか。

秀島さんと高田さんの出会いは、DJになる前に遡ります。秀島さんがADとしてアルバイトをしていた時のこと、高田さんのCM撮影で収録は深夜まで続きました。
一番疲れているはずの高田さんが現場で一番下っ端の秀島さんにも「明日の一限大丈夫~?」と明るく声をかけてくれたのです。

月日は流れ、ナレーターとして高田さんと番組を共演し、その打ち上げで高田さんは番組制作に携わった一人ひとりをねぎらい思い出話をするんです。
本来ならば、主役である高田さんがねぎらわれるべきなのに。そんな気遣いのできる高田さんの人柄もありスタッフも全力を発揮できるのだと思います。

DJとしてキャリアを積んでいったある日、高田さんがMCを務めるラジオ番組のゲストに秀島さんが招かれました。そこで高田さんにこんな言葉をかけられたんです。

「秀島さんはふるさとみたいだね」

当時を振り返り、秀島さんは「お褒めの言葉なのか、からかったのかよくわかりませんよね」と照れ笑いをしましたが、その笑顔の中に“いい空気”がありました。彼女も試行錯誤しつつもいつの間にか“いい空気”を持つ一人になっていたようです。