フリーアナウンサーの松本秀夫です。野球実況歴30年、このコーナーでは喜怒哀楽、
さまざまな心に響く球界よもやま話をご紹介します。
本日は第一回、巨人軍の“異色の投手”の話題から。
「ちょっと名前が出ると態度が変わるんですが、彼はそうじゃない」
と周囲が人間性を認めるのは、巨人・篠原慎平投手。2015年に四国アイランドリーグから育成選手として入団。
2017年、4月17日に支配下選手となり、翌18日には1軍登録、19日の鹿児島鴨球場ヤクルト戦では先発・高木投手が負傷降板したのを受け、急遽マウンドに上がった。結果は3回を無失点に抑えて一軍での初勝利。まさにシンデレラボーイである。
初勝利の翌日、高橋監督も「ストレートには力がありましたね」と目を細めた。篠原の最大の武器は長身から投げ下ろされる150k越えのストレート、しかもポンポンとタイミングよく投げ込んでくるので小気味いい。
ピッチングもさることながら「人柄」も評判がいい。
「独立リーグで苦労したせいか、浮ついていない」
と尾花投手コーチは語る。取材したスタッフからも、篠原の誠実な対応に評価が高い。券売さえ強いられる独立リーグから這い上がってきた篠原にとって巨人の1軍は天国。「ここで成功する」という気持ちはチーム内の誰よりも強い。自分の努力で掴んだ巨人の1軍、投手として恵まれた素質を持つ篠原であるが、今後の課題もある。
その気になる篠原のこれからの課題は次のページで公開。