「イメージと違うことに挑戦していくのが好き」
女優以外にも脚本を書くなど、幅広く活動している松井さん。今後まだまだ挑戦したいことがあるそうです。
――松井さんはグループを卒業されてから、とても幅広い活動をされていますね。
松井玲奈 自分のイメージと違うことに挑戦していくのが好きなので、“自分”という枠に捕われず、いろいろなことに向き合っていきたいと思っています。
――交流範囲も広いですし、自身で脚本も書かれていますよね?
松井玲奈 『はらはらなのか。』にも出演しているチャラン・ポ・ランタンのももちゃんが舞台をやるので書きました。関心があることに対して深く掘り下げたいタイプなので、何か興味を惹かれると、映画にしても音楽にしてもグッとのめり込んで、没頭してしまいます。
そのときは、そればっかりみたいな(笑)。でも、みなさんと話すのは日常会話ばかりですよ。近況報告みたいな(笑)。
――これからチャレンジしたいことありますか?
松井玲奈 勝手に言っていいなら(笑)、落語が好きなので、やってみたいです。お芝居の勉強にもなりますし、しゃべることも苦手なので(笑)。実際に落語を観ておもしろいと思いました。
同じ歌や曲が演奏する人によって別の曲に聴こえるように、落語も昔からあるお噺が演じる人によって全く別のお噺になるのがすごいなって。
――こんど松井さんに会ったら、イヤホンで落語とか聴いていそうですね。
松井玲奈実は……もうすでによく聴いています(笑)。本当におもしろくて。
不安や戸惑いを乗り越えながら学んだ〝強いメンタル”
いつまでもお仕事があるとは限らない芸能界。そんな世界で仕事をしていく中で不安や戸惑いもあったそうです。
【インタビュー4】
――国民的グループにいたときと卒業してからの違いとは? 葛藤などもあった?
松井玲奈 グループのときは、年間の予定が大体見えていたので、いつライブやイベントがあって、いつCDをリリースしてという“一年間”を把握できました。でも、卒業してからは、お仕事がずっとあるわけではなくて。
ここまではお仕事があるけど、ここから先は決まっていないという状態になったりしたときに、「大丈夫かな?」って不安になったり、戸惑いもありました。
でも、自分ががんばれば、新しい出逢いや縁ができて、お仕事が決まったりする。
「メンタルを強く持っていないとダメだな」という気持ちになりました。次第にそれを楽しめるようになってきました。
――その不安や戸惑いから、ネガティブな気持ちになることはありませんでした?
松井玲奈 最初はありました。でも今はない。……まったくないと言ったら嘘になるかも。卒業してすぐの頃は、お仕事をしても情報解禁できないことが多くて、2~3ヶ月みなさんにお伝えできなかったので、「仕事がない」と言われたりして。
撮影のために準備をしている期間を、自分ではしっかり過ごしているつもりでも、みなさんには何もしていない状態に感じられるんだなと知ったときに、その見えない時間で準備したものを、作品のなかでしっかり出せるようにならなきゃダメだなって思いました。
あと、「何もしてない」って言われてしまうことに、耳を傾けないようにする(笑)。ここでも、強いメンタルが必要だなって思いました。
――グループの時にも、今とは違った葛藤や戸惑いがあったのでは?
松井玲奈葛藤というよりは、自分の時間がなかったというのが一番でした。本を読みたくても読めなかったり、誰かに会いたくても会えない。スケジュールがわかるのがギリギリで、明日の仕事のために今から準備しなきゃとか、心の余裕がなかったです。
卒業してからは、自分のリズムで、いろいろな事に今まで以上に興味を持って、人に会って話したり、何かを観に行ったりできるようになったのかなと思います。
――それで今、ファンイベントなどにも幅広いジャンルの方がゲストで来られたり、新しいことに挑戦したりできているんですね。
松井玲奈そうですね。これからも興味あることに没頭したり、深く掘ったり、いろいろな作品や人にたくさん出逢っていきたいです。
不安や戸惑いでネガティブになってしまったこともあった彼女。
しかし常に向上心を持ち、新しいことに挑戦することで幅広く活動し前進する姿は輝いて見えます。
彼女のそんな姿に元気をもらう人も多いのではないでしょうか。今後も彼女の活躍に期待したいですね。