東日本大震災時の福島県郡山市
梅沢さんが向かったのは福島県郡山市、福島県の中でも最大級の都市です。
しかしそんな大都市も2011年3月11日の金曜日に東北を中心に起こった未曽有の自然災害、
通称東日本大震災によって甚大な被害を受けてしまいます。
郡山市には市の人だけではなく、近隣の町や村などから被災して郡山に身を寄せた方もたくさんいらっしゃったそうです。
そんな郡山市に支援のため駆け付けた梅沢さんはとある高齢の女性に「がんばってね」と声を掛けます。
しかしその85歳になる女性は娘夫婦と孫二人を震災で亡くし、絶望の淵に立たされていました。
「死にたい」、「変われるものなら娘や孫と変わってあげたい」という女性の言葉に梅沢さんは何も言えなくなってしまいます。
しかしそんなとき・・・
自身も悲しい被害を受けている中学生の言葉
隣にいた女子中学生が「そんなことを言ってはだめですよ。せっかく助かったんだからがんばりましょう」と高齢の女性に
声を掛けます。
実はこの女子中学生も震災で両親を亡くしていました。
自身がそんな悲しい被害を受けているにも関わらず健気に他人を気遣う女子中学生と高齢の女性とのやり取りを見た梅沢さんは、
「こんな時になんていい子なんだ」と思わず涙があふれてきたそうです。
懸命に生きようとする若者に涙する梅沢富美男
梅沢さんは子供の頃から「男なら他人の前で涙を見せるな」と言われて育ってきた影響からか、
ほとんど人前で泣くことはないそうです。テレビ番組で今どきの若者の行動に苦言を呈することも多いですよね。
しかしそんな梅沢さんでも過酷かつ悲惨な状況でも懸命に生きようとする若者の姿を見てこらえきれなくなってしまったのでしょう。
梅沢さんもこの中学生が今何をしているのか心配していましたが、どうか幸せに生活していて欲しいと願います。